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『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』【要約・感想】

「フリーランス税金本」表紙

今回は税金に関する本です。

税理士大河内薫さん、漫画家若林杏樹さんの『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』(サンクチュアリ出版)
を読了しましたので、その要約と感想をお届けします。
…長いタイトルですね!(笑)

タイトル長いので、今回紹介する本を「フリーランス税金本」と略させていただきます。

この記事にはこのようなことが書かれています。

『フリーランス税金本』はこんな人にオススメ
『フリーランス税金本』の大河内薫先生はこんな人
『フリーランス税金本』の要約・学べる事


この記事を読めば『フリーランス税金本』の要点が理解でき、
「さらに詳しく読んでみるか、要約だけでも満足できるか」
どうかが判断できるようになります。

『フリーランス税金本』はこんな人にオススメ

この本はタイトル通り、フリーランスの人に向けての税金、社会保険、確定申告などについて漫画でわかりやすく解説されている本です。

確定申告に関わりのある税金について詳しく教えてくれるので、フリーランスでなくても確定申告について知りたい人なども勉強になる本だと思います。

 

『フリーランス税金本』の著者大河内薫先生はこんな人

大河内薫先生は税理士です。税理士の先生にはめずらしく、大学の芸術学部卒だそうです。
この経歴を活かして芸能・芸術/クリエイターに特化した税理士事務所を経営されているそうです。

YouTubeでチャンネル運営をやっていて、最新メディアをどんどん活かした情報発信をされている方です。(2022年12月現在『大河内薫のマネリテ学園』という名前でチャンネル運営されてます)

いくつか動画を見ましたが、お金、税金にについて解説する動画をたくさんアップされていました。

大河内先生の理念は「お金は義務教育で学ぶべき」だそうで、お金についての知識をわかりやすく伝える活動をされています。

 

『フリーランス税本』の要約・学べること

目次は以下の通り。

【本書の内容】

1 何が違うの?フリーランスと会社員
2 誰も教えてくれない税金の話
3 リスクに備える!社会保険
4 ぶっちゃけどうなの?経費と領収書
5 いざ!確定申告
6 もっと知りたい!節税&お得なテクニック
7 実は得する?副業と確定申告

次に私が気になった3つの章を少しだけ紹介します。

1. 何が違うの?フリーランスと会社員

フリーランスと会社員は税金の計算や、社会保険など色々違う点がありますが、大河内先生は一番大きな違いは「信用問題」だと言っています。
会社員=安定 という日本の古い価値観があるからなんですね。

我々が毎年払っている所得税は給料・所得から決まります。
不動産やクレジット会社は、給料・所得などから支払い能力があるかどうか判断するので、節税として何でもかんでも経費にしていると、これらの機関に対しては信用が低くなる場合があるとのことです。

税金を払っている=売上がある=信用につながる

ということですね。
「フリーランス」って何となくカッコイイようなイメージを勝手にもっていたんですが、日本の金融機関からすると信用のない不安定な立場なんですねえ…。

節税も大事ですが、この「信用」を得るために確定申告をすることが大事なんですね。

 

 

2.誰も教えてくれない税金の話

前の章では、「信用」を得るために確定申告をするのが大事だと学んだのですが、
同時に確定申告は、払いすぎた税金を取り戻すチャンスでもあるとこの章では述べられています。

また、確定申告に関わる色々な税金の種類やその内容について詳しく解説されています。

フリーランスの場合ですが、企業からの支払いで、源泉徴収で約1割分引かれていることがあるそうですが、この分が確定申告すれば戻ってくる可能性があるとのこと!
企業とやりとりしている人には重要な情報ですね。

他にも節税のためにできる「控除」についても解説されています。基礎控除、扶養控除、配偶者控除などよく聞いたことのある控除以外にも様々な控除があり、確定申告で役に立ちそうな知識が満載の章でした。

 

4.ぶっちゃけどうなの?経費と領収書

この章では経費や領収書について解説されています。

確定申告の準備をしているとわからないことが色々ありますが、特に「経費ってどこまで経費にできるの?」ってところですよね。

大河内先生の見解はこうでした。

経費になるかならないかはあなたの心が決めるべき‼

…正直、「え?それでいいの?」と思いましたが、経費には明確なルールがないそうで、「その人の仕事に関係しているか」、「世間の常識的にどうか?」というのをもとに判断されるそうです。
経費の判断は、税務調査官の数だけ色々な解釈があるそうで、正解はないようです。
日本って細かいルールが色々ありそうなイメージをもっていたのですが、意外とあいまいなところもあるんですね…。

自宅で作業していれば、家賃、水道光熱費、Wi-Fi代など、満額ではないけど経費にできる、「家事按分」という方法も紹介されています。
私は初めての確定申告で、市の無料相談会で税理士さんに相談して言われるがままの配分で経費を家事按分してきましたが、割合の根拠は謎のままでした。
それが本書では作業スペース(広さ)で按分する方法や、作業時間をもとに按分する方法などが紹介されており、税理士さんに言われた配分もそういったものを根拠にアドバイスされたんだなあと納得しました。

以上、「フリーランス税金本」の要約でした。

今回は詳しく紹介しませんでしたが、本書では確定申告で「青色申告」することをオススメしていて、書類の詳しい書き方も解説されています。
気になる方は是非お手にとってみてください。

 

 

 

感想

今まで「所得税なんてできるだけ払いたくねえ!」と個人的には思っていたのですが、この本を読んで考えを改めることにしました。(笑)
正しく、でもできるだけ損しないように上手に確定申告していきたいと思います。

過去にお金に詳しくなりたくてFPを勉強したのですが、税金の部類は今いちよくわからないことが多かったです。…今だに理解していないことの多いこと…。
それが本書では漫画や図でわかりやすく説明されており、ストンと腹に落ちて理解できました。

大河内先生は「税金を義務教育に!」と訴えておられますが、本当に税金に対して無知だったなあと本書を読んで思いました。
そして大河内先生の理念にメチャメチャ同意!

今後も読書や動画で税金に対する知識を深めていこうと思います。

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